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ネイティブスピーカーも知らない!英語のヒ・ミ・ツ

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現在完了(経験/完了)

現在完了形とは

日本人学習者にとって「鬼門」のひとつである「現在完了形」。
たいがいの人にとって「過去形とどう違うの?」というのが悩みの種なはずです。
ときには「過去完了形」ともごっちゃになってしまう、と思うかもしれません。
ですが! よくよくその名を見てください。
「現在」完了形。つまりこれは、あくまで「現在」時制のひとつなのです。ここがキーポイントです。

しかも、動詞はhaveを使っている。これは単なるキマグレ(?)なのではありません。
前に述べたようにhaveというのは、「主語 + ものや状態」を表す語です。この「+」マークがhaveです。「持っている」と訳すのは、そのうちの一部です。日本語的にはいろいろな訳語にならざるを得ませんが、基本的には、主語が「なにかとともにある」という状態なのです。
現在完了形のhaveも、だからこそ、のhaveです。
「とある状態が、いま、私(主語)のもとにある」
そういう、「現在」の状態・状況を表しています。
ただ、一般動詞として扱われる(=do/does/didの支配下にある)haveと異なり、ここでのhaveは文型上で助動詞の使い方をしています。こちらのほうが本来の使い方なのだと私は思っていますが、そのことについてはまた別項でいずれ触れます。

現在完了には「3つの用法がある」と、中学などで習ったでしょう。「経験・完了・継続」というやつです。でもこの3つとも、ようするに↑ということなのです。
一番分かりやすいのは「経験」かな。

「経験」を表す現在完了

「『~した』という経験を『持っている』…という現在の状態を表している」

A:Have you ever ridden a horse? 馬に乗ったことある?
B:Yes, I’ve ridden a horse once.   うん、一度馬に乗ったことがあるよ。
A:When did you ride it?      いつ乗ったの?
B:I rode it last year.        去年だよ。

最初の文は、「馬に乗る」という経験を現在持っているか、という質問です。
ですが、3つ目は、「1度乗った」というその特定の経験について話すことにシフトしています。その経験自体は過去のことですから、過去形を使います。
現在完了形は現在!ですから、疑問詞whenも、過去を表す副詞(last year)などと一緒には使えません。 上の会話は、もっと短く単純に
A:Have you ever ridden a horse? 馬に乗ったことある?
B:Yes, I rode one last year.   うん、去年乗ったよ。
でもいいです。ただし、×I have ridden one last year. とは言えません。

★「行ったことがある」の場合、goの過去分詞goneではなく beの過去分詞beenを使います!!

「go」が「完了」してしまうと(gone)「行ってしまった」ことになります。つまり、もうこの場にはいない、ということです。ですが、「行ったことがある」の場合は、行ったけれどまたこの場に戻ってきているわけですよね。ですから、goneではなく、「そこに行ったことがある=そこに存在したことがある」と考えて、beenを使います。

Have you been to America?   アメリカに行ったことありますか?
I’ve been skiing many times.  何度もスキーに行ったことがあります。
He’s never been on a business trip.  彼は一度も出張に行ったことがない。

cf) She’s gone with the wind.  彼女は風と共に行ってしまった…。(Gone with the windは有名な「風と共に去りぬ」の原題です)


「「完了」を表す現在完了

とはいっても、「完了」も「経験」も分類することにさほど意味はないのですが。どちらもやっぱり、ある「経験を持っている今の状態」を表すことに変わりはありません。「完了」という場合は、より、「その結果としての現在」に強い意識ができます。

I ‘ve already had lunch.   昼食はもう食べた 
              → (例)「今はお腹が空いていない、もう食べない」
 Have you seen this movie yet? この映画もう見た? 
                     → (例)「見てないならぜひ見なよ!」
上記の「 」内はあくまで(例)ですが、こんなふうに、「結果としての今の状態」に注目して、そこからさらに話を展開させる、のが現在完了です。

もっとも、実はネイティブでも、完了形を使った方がより正確であろう場面で単純な過去形を使ったりしていることは多々あります。already 「すでに」とか yet「(疑問文で)もう/(否定文で)まだ」などの語は現在完了との相性抜群ですが、これらと普通の過去形を一緒にして、現在完了っぽい意味の過去形というのも、しばしば使われているようです。「経験」で使われるeverやneverも同様です。

 ★I have vs I haven’t 

haven’tを「ハブント」などとは発音しない、とはもう分かっていますよね。tはほとんど聞こえないようなものです。じゃあ、どうやって 肯定か否定かを聞き分けるの? 至難の業では?
実はたいして難しくありません。 肯定の時は、たとえ字としては I haveと書いてあったとしても、実際の発音はほぼ「I’ve」と聞こえます。だから、haveがくっきり聞き取れたなら、それはたぶんhaven’tのほうなのです。一般に助動詞はすべてそうで、can vs can’t でも、否定の方は「キャンt」とクッキリ発音しますが、肯定の時は「カン」とか「クン」とかのようにとても弱くなります。

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